【米国】Power BIの求人需要は、市場シェアを独占する形で拡大

市場シェアや検索ボリュームのデータを見ると、その答えはPower BIにあるように思えます。Power BIのシェアは急速に伸びており、Tableauは減少している模様です。そして、Power BIの求人もTableauの求人よりも需要が伸びているのが検索トレンドでわかります。

多くのマーケターやアナリストが、Power BIとTableauのどちらに時間とお金を投資すべきか悩んでいても不思議ではありません。では、どちらのツールに投資すべきなのでしょうか?

皆さんが判断ができるように、まずはこれらのデータを調べてみましょう。

ガートナーによるアナリティクス&ビジネスインテリジェンスのマジッククアドラント

2021年2月のガートナーのマジック・クアドラントのデータでは、マイクロソフト(Power BI)がリーダーとなっています。

Source: https://analyticslatam.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/Cuadrante-Magico-de-Gartner.pdf

これは、Microsoft Power BIが最も速い成長を遂げ、機能性と顧客数を増加させたことを示しています。また、現在では多くの機能を備えた、ビジネスインテリジェンスと分析のための包括的なプラットフォームを提供しています。

マジック・クアドラントを2019年と2020年で比較すると、Power BIが「実行能力」でじりじりと上昇し、Tableauが低下しているように見えます。サポートや製品アップデートの頻度など、ここに何か関係があるのかもしれません。

2021年ビジネスインテリジェンスソフトウェア上位の市場シェア

市場シェア36%のPower BIは、企業の間で最も人気のあるデータ分析プラットフォームです。Power BIのシェアがTableauの1.8倍というのは、かなり大きい事がわかります。

Source: https://www.trustradius.com/vendor-blog/business-intelligence-statistics-and-trends

Qlik、SAP、IBMは昔からある人気企業です。多くの大企業がBIプロバイダーとして利用しているので、すぐにはなくならないと思います。

Lookerは、Googleが買収した会社です。市場シェアは6%です。このグラフでわかるように、Lookerは「チャレンジャー」セグメントで健闘しているのが興味深いです。今後、どのように成長し、誰がLookerを使い始めるのか、気になるところですね。

Power BIをリードするTableauにとってボトルネックとなるコスト

マイクロソフト製品を使用している企業であれば、エンタープライズBIにPower BIを使用することは最も簡単な選択肢なのかもしれないです。しかし、Tableauから顧客が離れていく要因の1つは、ライセンスコストにあると個人的に考えています。

TableauはMicrosoftに対抗するため、新たに低価格のビューワーライセンスを導入しましたが、それがTableauの役に立っているかはまだわかりません。

個人のアナリストから見て、私がすぐに見て比較するのは、この2つのページです。シンプルに、個々のアナリストの立場から見てみましょう。(*企業のニーズや要件を見ると、もっと複雑になります)。

Tableauクリエイターライセンスには、Tableau Desktop、Tableau Prep、およびTableau ServerまたはOnlineライセンスが1つ付属しています。公開したダッシュボードの閲覧にアクセスが必要な関係者が複数いる場合は、Tableau Viewer ライセンスを取得する必要があります。Tableauを使ったことがある人なら簡単に理解できると思いますが、70ドル/ユーザー/月の費用がかかります。決して安くはありません。

Power BI Proを購入した方が良いという人もいるかもしれませんが。Power BI Freeや個人利用のデスクトップ版は無料です。

Power BI Pro: Power BIのフルバージョンです。ダッシュボード、レポート、ビューを作成し、他の人が作成したレポートを共有・閲覧するためのPower BIの機能が含まれています。Power BI Desktopでは実現できない機能などが使えます。

Power BI Premium: 2021年、マイクロソフトは "Power BI Premium "という新しいライセンスタイプを作成しました。この新しいライセンスは、初期コストを下げ、より柔軟な機能を提供します。例えば、Power BI Premiumを利用すれば、ユーザーごとにライセンスを購入しなくても、企業全体に広くレポートを公開することができます。

Power BI Desktopは無料であるため、多くのデータアナリストにとって参入障壁が非常に低くなっています。これがPower BIのシェアを伸ばした最大の要因の1つだと思っています。

Office 365とバンドルから思うLookerの今後

Microsoft Power BIでバンドルがうまくいったのなら、Googleの今後のLookerとのバンドル戦略が市場シェアをどうするのか興味深いところです。シェアは6%で、Lookerは他のBIツールに比べれば比較的新しい。

ただ、今のところ、Lookerの求人の検索ボリュームを見ると、Power BIやTableauと比較して、月間の検索ボリュームはかなりソフトな印象があります。今後Lookerがどう市場に採用されていくのが楽しみです。

まとめ

Tableauはデータの可視化と分析に最適なツールですが、Power BIを試されたことはありますか?それなら、もう一回試してみるのもいいかもしれません!

どんなコーディング言語でもそうですが、支持されるテクノロジーツールは変わる時が来るかもしれません。Power BIの現在のシェアは、その新しさによるものだという意見もあるでしょう。しかし、Power BIの求人需要のデータを見ると、このツールがすぐにはなくならないことは明らかです。

下図のように、検索ボリュームのデータでは、「Tableauの求人」が減少している一方で、「Power BIの求人」の需要が伸びていることがわかります。

でも、悩むことはありません。マーケターとして、ビジネス上の質問に答えることに集中し続けましょう。ただし、余裕があれば新しいツールの勉強も始めるのも悪くないですね。新しいことを学ぶのは決して損ではありません。